U2とスピッツ、大宮と横浜
12月5日木曜日、午後は半休にしていたのに仕事が終わらず、会社を出たのは5時。
さいたまスーパーアリーナでのU2の13年ぶりの来日公演に行きました。
自分にとっては瀬戸で見た初来日公演以来36年ぶり2回目のU2。
4万円近いチケットの特典はちょっと期待外れだったけれど、噂にたがわぬ素晴らしいライブでした。
巨大なLEDスクリーンだけがそびえたち、スピーカーすら見あたらないシンプルなステージ。
序盤と終盤の演奏が行われたセンターステージは意外と2階席にも近く、36年前を思い出してわくわくしましたが、観客をステージにあげることもなく、きっちりとベテランらしく計算されたパフォーマンスという印象。スクリーンには日本公演にカスタマイズした映像が流され、バンドの誠実さを感じました。
翌週、12月15日日曜日は横浜アリーナでスピッツのライブ。フェスも入れて7回目かな?
当日の入場時に座席番号がわかるという画期的なシステムで指示された座席は、偶然にもステージとの相対的な位置がU2の時とほぼ同じのスタンド席でした。
メンバーの後ろにジャングルジムのようなヤグラが組んであり、その中に小さめのスクリーンがたくさん。曲ごとに色とりどりの様々な演出が行われて、むしろかつてのU2のツアーのよう。派手な照明とは関係なくいつものスピッツらしい演奏とゆるいMC。楽しませていただきました。
U2もスピッツもデビュー以来メンバーチェンジもなく、シーンのなかで確固たる地位をキープし続けているバンド。
コンスタントにアルバムを出して新しい若いファンを獲得し続けている稀有な2つのバンドを、この冬10日違いで東京の北と西のアリーナで見られたのは素晴らしい偶然でした。
過去のU2の記事
初来日物語 U2 : 東京クリッピング private
過去のスピッツの記事
「bone to run 2015」 @別府 ビーコンプラザ - 東京クリッピング private 3
VIVA LA ROCK@さいたまスーパーアリーナ - 東京クリッピング private 3
スピッツ - 東京クリッピングprivate2
スピッツのスタジアムロック : 東京クリッピング private
大崎から新宿徘徊へ
2019年11月9日
土曜日だったけれど出勤して、エンドレスの仕事を昼過ぎまでしてから、大崎ニューシティのO美術館で開催中の中林忠良展へ。朝日新聞の記事で気になったので。
芸大のえらい先生だった人だけれど、この展覧会で初めて知りました。
70年代テイストで小松左京のSFに合いそうな精密な銅版画の数々。
素晴らしい作品がボリュームたっぷりなのに無料。嬉しいです。
小山田圭吾の親戚だそうで、ジャケットに作品が使われたコーネリアスのレコード/CDの展示もあり、さらにはTシャツも販売されていました。
その後、新宿三丁目にまわって最近気に入っているバー、エーホリックさんで遅い昼食。一汁三菜定食。大変おいしゅうございました。
外から聞こえてくる新宿トラッドジャズフェスティバルの演奏をBGMに、マスターとアート関係の色々なお話をして小一時間ほど過ごしてから外へ。
その新宿トラッドジャズフェスティバルの要通りでの路上演奏を後ろから見学。ハチャトゥリアン楽団というバンドのパフォーマンスを楽しませていただきました。バンジョーとホーンをフィーチャーしたニューオリンズ系のボーカル入りサウンド。今度はじっくり正面から見たいです。
次に新宿文化センターへ行って「踊りの祭典」。基本的にアマチュアの出演ではあるけれど、様々な民俗舞踊なんかが立派なステージで見られる毎年恒例の新宿区の無料イベント。終盤の3時間くらいだけ見たなかでは、南インドの太鼓を使ったヌリッティアンジャリという団体のステージが印象的でした。
最後にベリーダンスのくくりで2つの団体が出て、両方とも高レベルのダンスだったと思うのだけれど、ベリーダンスとはいったい何なのだろうか、これは創作ダンスではないのかと思ったり。
タダで色々なものを見ることのできて充実した一日でした。
令和のはじまり、鎌倉
5月1日
令和最初の日、何かイベントというわけではないけれど、横須賀線に乗り鎌倉へ。
駅前の有名カフェの行列に並んでサンドイッチをいただいてから徒歩で鎌倉文学館へ。
鎌倉ゆかりの作家っていっぱいいたんだね。
企画展は三島由紀夫の豊饒の海について。定年退職したら読もう。
庭園のバラはまだ早かったけれどフォトジェニックでクラシックな建物が素敵。
またぶらぶらと歩いて初めて見る鎌倉大仏へ。野ざらしで表面のエイジング具合もいい感じ。
続いて近くの長谷寺へ。名物のあじさいはまだまだ先だけれど、鎌倉市街を見下ろす良い眺めでした。
途中で見かけたインド料理屋で遅いお昼を食べていたら雨が降ってきたので、特に行きたいところもないし観光は切り上げて帰京。
RINGO STARR And His All Starr Band@昭和女子大学人見記念講堂
2019年4月3日
リンゴ・スターの熱心なリスナーというわけではないけれど、何といっても元ビートルズのロック・レジェンドの来日だし、前回の来日時のレビューから楽しいライブが期待できそうだったのでチケットゲット。
東京では初日の昭和女子大学人見記念講堂とその後の東京ドームシティホールがあったんだけど、昔、セルジュ・ゲンズブールが来日したときに客をあおってステージ前に殺到させて、シャンソン歌手として貸した会場側をあわてさせたという30年前のエピソード以来、一度行ってみたいと思っていた人見記念講堂をチョイス。
座席は2階最前列でステージがよく見える良席。客の年齢層は当然高いし、座って見るのかと思っていたら1階は1曲目から総立ちで意外。2階は一部の人を除いて最後まで座っていましたけど。
ビートルズのなかのリンゴがボーカルの曲とソロで発表した曲にバンドメンバーのバンドの曲を織り交ぜたセットリスト。
自分はビートルズのこともよくわかっておらず、これもリンゴだったの?という曲がいくつも。
フロントにいるバンドメンバーは
スティーヴ・ルカサー <TOTO> - G./Vo.
グレッグ・ローリー <ex.サンタナ/ジャーニー> - Key./Vo.
コリン・ヘイ <ex.メン・アット・ワーク> - G./Vo.
ヘイミッシュ・スチュワート <ex.アべレージ・ホワイト・バンド> - B./G./Vo.
ということで、トト、サンタナ、メン・アット・ワーク、アべレージ・ホワイト・バンドの曲を公平に3曲ずつ披露。
それが有名な大ヒット曲ばかりで祝祭感がたまりません。
ビートルズが60年代、サンタナ、アべレージ・ホワイト・バンドが70年代、トト、メン・アット・ワークが80年代とバランスよくロック・ヒストリーを楽しむことのできる構成でもありました。
ひたすら突っ走るようなポール・マッカートニーの東京ドームとは違って、この日のライブは終始リラックスムードで親密感があって、これからますます歳をとっていくアーティストとリスナーにとって、こういう形態のコンサートが典型的なパッケージとして普及していくのも面白いかなと思ったりして。
Yellow Magic Children ~40年後のYMOの遺伝子~@新宿文化センター
2019年3月14日
YMOの結成40周年と新宿文化センター開館40周年を合わせて祝うイベントへ。
チケット発売日に新宿文化センターの窓口に並んで買った5列目中央の良席で素晴らしいコンサートを楽しみました。
ソールドアウトにならなかったのは平日の18時半開演ということからかしら。
自分ははやまって前日と勘違いしていて、会社を定時で速攻であがったのに暗い会場について、何で?と途方に暮れてしまいましたが、チケットを見直して愕然。こんなボケをやらかすとは歳のせいか。二日続けて定時速攻あがりとなりました。
バンマス高野寛による全曲解説がアップされていますが、これを読んだら行けば良かったと思う人がいるんじゃないかな。
ゲストも多彩。
坂本美雨は久しぶりに見たのだけれど、あらためて美しい声に聞きほれました。
出てきてすぐに水のボトルを倒すのもご愛敬。
野宮真貴とカジヒデキはそれぞれ自分たちのコスプレをしているような衣装。
「東京は夜の7時」と「君に、胸キュン。」をふたり並んで。
野宮真貴のダンス、派手な動きではないのにキレキレで目が釘付け。来年還暦とは。
カジくんもあいかわらずの短パン。
GREAT3の片寄明人と一緒にでてきたDAOKOという人を初めて見たのだけれど、表現力豊かなボーカルで「在広東少年」は絶品でした。
宮沢和史を生で見るのははじめてかな?
高野寛と仲良しというのが意外。「島唄」をYMOエッセンスのアレンジで、三線を引きながら顔芸も交え盛り上げてくれました。
ハウスバンドも実力者ぞろいで高野寛の他、高田漣(G,Vo,etc)、ゴンドウトモヒコ(Computer,etc)、沖山優司(B)、白根賢一(Dr)、網守将平(Key)という布陣。
この一夜限りというのはもったいないパフォーマンスで、夏のフェスとかでまたやってくれたら良いのに。
実はそれほど熱心なYMOリスナーではなかった自分だけれど、ティーンのころにリアルタイムだった音楽にはいつまでたっても心熱くなりますね。
2018年の振り返り
今年は社内の異動があり慣れない仕事につらい日々で、去年からの手足のしびれも酷くなり色んな病院を渡り歩いたりして、あんまり良い年ではなかったといえばそうなのだけれど、一方で新しいことにチャレンジして充実感も得たりしました。
夏に区の施設で募集のあったヒップホップダンスの講座に通って、おばさんたちに交じって週1で10回のコースを皆勤したのは我ながらよくやったなと。
秋には宮城県の震災復興マラソンで5kmのコースを完走。運動に縁のない自分がこの2つのアクティビティを完遂したという、エポックメイキングな年となりました。走ることはこれからも続けていきたいし、ダンスも良い機会があればまたやってみたいなと思います。
仕事での疲れもあり、休日やアフター5の活動はあまり活発ではなかったけれど、強く印象に残っているのは以下。
【ライブ】
シャルロット・ゲンズブール(4月9日@六本木 EXシアター)
GREAT HOLIDAY(5月15日@新木場 スタジオコースト)
山下達郎(6月24日@松戸 森のホール21)
【映画】
「アイ、トーニャ」
「ボヘミアン・ラプソディー」
「エリック・クラプトン~12小節の人生」
【舞台】
川上未映子×マームとジプシー「みえるわ」(2月1日@渋谷 WWW)
青年団「日本文学盛衰史」(7月7日@吉祥寺シアター)
【美術】
「縄文」@東京国立博物館
「ピエール・ボナール展」@国立新美術館
そして、やはり「菊地成孔の粋な夜電波」の終了というのがショック・・・